前記のイナートガス設備に関する仕様書 〔決議A.446 (XI)〕 6.6(b)項は、『タンク内圧力が正でなくなった時には、満足すべき状態に復帰するまで洗浄を中止しなければならない』と記述されております。
各タンク上に於けるイナートガス圧は、ポータブル式のガス圧計簡易的に、MMCの測深管開口端弁〔VAPOR LOCKS〕に装着する事によりC.O.W.操作の為の判断が出来ます。
測深管開口端遮断装置 (ベーパーロック) の目的:
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計測時に於けるイナートガスの漏洩防止
* ガス圧による計測誤差及び困難な計測作業の回避
* 危険な蒸気による計測者の健康の保護
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液面 (ULLAGE) 計測基準点の設定
* 液面(ULLAGE)計測は、ポータブル計測装置のレベル読取り点が、アレージ零となる高さに測深管開口端遮断装置(VAPOR LOCKS)を各タンク上に装備する事により、アレージ読取り値が保証されます。
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装置の接地 (アース)
* ポータブル計測装置は、測深管開口端遮断装置に装着する事により接地する事が出来、静電気の帯電を防止する事が出来ます。 (防爆に関する要求事項)
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容易な計測作業
* ポータブル計測装置は測深管開口端遮断装置に固定する事により容易な計測作業が出来、
且つ装置の落下等による故障を防止します。
測深管開口端遮断装置 (ベーパーロック) の要求に関する関係規則:
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IMO MARPOL 1973/78付属書I第13B(3)及びSOLAS条約第60規則の7項
 〔閉鎖式(CLOSED)の液面計の設備要求〕
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IMO MARPOL 1973/78付属書I第13B(3)及びSOLAS条約第62規則の17項
 〔ポータブル式ガス濃度計による各タンク内の気体の状態を測定し得るような適切な措置の要求〕
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日本海事協会 (NK) 鋼船規則 (検査要領) D編14.2.8 (貨物油タンクの測深装置)及び
危険化学品ばら積船規則S編13.3.1(計測装置の型式)〔自動閉鎖式の測深管開口端遮断装置の設備要求〕
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ISGOTT 7.2 MEASURING AND SAMPLING
 7.2.1 GENERAL 〔CLOSED GAUGING及び SAMPLING に関するベーパーロック弁の定義〕
〔上記の事項は、弊社の調査に基づき概略を述べたものにすぎません。 故に、国際条約や関係規則は、時々変更されるかもしれませんので、御使用者に於かれましても調査の上、御検討下さい。〕